EDMクリエイター御用達の音楽制作ソフト

Image-Line Software「FL STUDIO 20」徹底レビュー

Image-Line Software「FL STUDIO 20」徹底レビュー

2018/10/11



第2回 他のDAWよりここが使いやすい!「FL STUDIO 20」の6つの魅力

今までFLの存在は知っていても、「どういうソフトなのか? 自分に必要なのか?」がイマイチわからなかった方のために、今回はEDMの制作を例に、その使いやすさをピックアップして紹介します。

文:目黒真二

起動するだけでEDM制作のスタンバイが完了

一般的なDAWソフトでは、新規に曲を立ち上げると、まったく何もない状態で起動します。ある程度の設定をしておかないと、多くの場合、「使いたい音源をアサインして、各エディターを開いて入力する」という作業が必要になります。

FLでは、曲作りの要である「パターン」を作成するためのChannel Rackが自動で開き、EDMなどで使うドラムキットがアサインされます。あとは、キックの4つ打ちを入力して再生するだけで、もう気分はアゲアゲ状態。さらに、ハイハットの裏打ちを入力すれば、どんどん曲のイメージが湧いてくるはずです。

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ハードウェアのドラムマシンのようなインターフェイスを持つ「Channel Rack」。フレーズの入力方法は、ドットをクリックするだけ。プレイバックすると、すぐにEDM気分が味わえるサウンドが再生される

プリセットをドラッグするだけで即カッコいい音色が起動

一般的なDAWソフトで打ち込みをする場合、「まず音源をアサインしてから、プリセット音色を選択する」という流れが必要です。その点FLでは、プリセット名をChannel Rackへドラッグすると、プリセットがロードされた状態でその音源が読み込まれます。1つの工程でセッティングが完了するため、浮かんだイメージが失われることもなく、曲作りに集中できます。

また、そのプリセット音色がカッコいいものばかりで、モチベーションを上げてくれるのもポイントです。どのパートも同様の方法で読み込んで、素早く曲を作っていけます。

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一般的なDAWソフトで打ち込みをする場合、「まず音源をアサインしてから、プリセット音色を選択する」という流れが必要です。その点FLでは、プリセット名をChannel Rackへドラッグすると、プリセットがロードされた状態でその音源が読み込まれます。1つの工程でセッティングが完了するため、浮かんだイメージが失われることもなく、曲作りに集中できます。また、そのプリセット音色がカッコいいものばかりで、モチベーションを上げてくれるのもポイントです。どのパートも同様の方法で読み込んで、素早く曲を作っていけます。

「パターン」を基本にした曲制作

「パターン」とは曲を構成するためのデータのかたまりのことです。ドラム、ベース、シンセなど、複数のパートのデータを入力してパターンを作成し、後述する「プレイリスト」に並べて曲を作ります。

パターン方式の利点は、複数のパートが1つのかたまりになっている点にあります。並べたりコピペする時に、パターンに含まれている全パートの操作が一度に行なえます。また、あるパターンを複製して作り変えたり、プレイリスト上でパターンを混合させることでアレンジのバリエーションを増やすこともでき、ダイナミックな曲展開が簡単に作れます。

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全パートを1つのパターンに入れることもできるし、各パートを別々のパターンに入力しておき、ソングでそれらを配置して組み合わせるという手法も可能。このフレキシブルさがクリエイターに愛される理由でもある

「プレイリスト」にパターンを並べて曲を構成

作成したパターンをトラック上に並べていき、曲を構築するのが「プレイリスト」です。作成したパターンはもちろん、オーディオ素材を貼り付けたり、録音したり、オートメーションデータを直接配置することもできます。

新機能としては、拍子を途中で変更できたり、パターンやトラックをオーディオデータにレンダリングできるようになりました。また、プレイリストを複数用意する「アレンジメント」機能が加わり、よりアレンジの自由度が高まりました。

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パターンを何度繰り返すか、どのタイミングでパターンを切り替えるかなど、視覚的に曲の構成を練っていくことができる「プレイリスト」。試行錯誤や実験もやりやすく、個性的な楽曲作成が手軽にできるのがうれしい

縦横無尽にルーティングできるミキサー

新規にファイルを起動すると、何の操作をしなくても、あらかじめ125のミキサートラックが用意されています。ルーティングはパターン(Channel Rack)の画面で一発で変更できます。また、複数のトラックをまとめる「グループトラック」も作成できます。各トラックに10個のインサートエフェクト用スロットが用意されており、綿密な音作りが可能です。

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他社のDAWソフトに比べるとシンプルなミキサーに見えるが、使っていくとその高性能さに驚くはずだ。この画像ではドラムの各パーツを「Drum」というグループトラックにまとめてルーティングしている。パーツのトラックを選択すると、黄緑の線でルーティングの状態がわかる仕組みになっている

躍動感を与える豊富なプラグインエフェクト

エフェクトは、EQ、コンプ、ディレイ、リバーブなど実用性が高いものが揃っています。他には、ボコーダーやスクラッチ、エフェクト同士を組み合わせるPatcher、dBメーターなど、個性豊かなプラグインが50個以上(デモを含む)あり、万全な体制で制作が行なえます。

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FL STUDIO 20
各ラインナップに関して


【価格】
・FL STUDIO 20 Signature 解説本バンドル=¥35,800
・FL STUDIO 20 Signature=¥34,000
・FL STUDIO 20 Signatureクロスグレード=¥22,000
・FL STUDIO 20 Producer=¥26,000
・FL STUDIO 20 Fruity=¥16,000

【対応OS】    
・Microsoft Windows 7、8、10 以降(64ビット版)
・macOS 10.11 以降

【共通システム必要条件】    
・4GB 以上の空きストレージ
・4GB 以上のRAM
・対応するオーディオインターフェイス
・XGA以上の解像度のディスプレイ (SXGA以上を推奨)
・インターネット接続環境
*多くのバーチャルインストゥルメントやエフェクトの処理を実行するためにはマルチコアのなるべく速いCPUやより余裕のあるRAMを搭載したコンピューターをご用意頂くことを推奨します。

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