PCからの再生音を入力できるループバック機能を搭載

【徹底レビュー】YAMAHA「AG03-MIKU」(初音ミク仕様のWeb配信向きコンパクトミキサー)

【徹底レビュー】YAMAHA「AG03-MIKU」(初音ミク仕様のWeb配信向きコンパクトミキサー)

2015/10/20


  • 製品概要

 「AG03-MIKU」は、初音ミクでおなじみのクリプトン・フューチャー・メディアとヤマハとのコラボで生まれた、初音ミクのイラストが施された3チャンネルミキサーだ。「ループバック機能」など、生配信に便利な機能を搭載。また、小型のボディに豊富な入出力端子を装備しており、それぞれにどの機器を接続するかがイラストで示されているなど、初心者にも優しい仕様になっている。また、コンプやEQ、リバーブなどの内蔵DSPエフェクトがスイッチひとつでかけられるなど、操作性も非常に優れている。同社の高価格帯のモデルに搭載されている高品位なマイクプリ「D-PRE」を積んでいるのもポイントだ。
 

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価格:オープンプライス(¥16,500前後)
問:http://jp.yamaha.com/miku/

 

レビュー


Webで生配信をする際に便利なループバック機能を装備。本機に入力しているマイクの音や楽器演奏に加えて、パソコンやiPadで再生したBGMやSEなどをミックスして配信することができる

マイクプリ「D-PRE」を搭載しているマイク入力端子は、コンデンサーマイクをつなぐ際に必要なファンタム電源を装備。それとは別にギターやキーボードを接続できる入力端子も付いている

スイッチを押すだけでコンプやEQ、リバーブといったWeb配信に不可欠な内蔵のDSPエフェクトがかけられる

 本機はニコ動やYouTubeなどでの配信に最適化された「Web配信用ミキサー」というのが売りです。マイク、楽器、パソコン、iPad、スマホ、ゲーム機など様々な機器を接続でき、スイッチやノブも必要最小限に留められています。「必要なものを接続して、あとは音量レベルを調整するだけ」というコンセプトが、非常にわかりやすいと思いました。

 実際に試してみたところ、接続などのセッティングをスムーズに行なうことができました。各ツマミにイラストを配すなど、誤操作を防ぐ心遣いにも好感が持てます。また、初心者にとっては放送中に音質調整をするのが難しいのですが、本機ではコンプ、EQ、リバーブなどのエフェクトをワンタッチでオン/オフすることができるのも便利です。

 実際に使用してみて特に便利だと思ったのは「ループバック機能」です。パソコンで再生したBGMなどの音声を、声や楽器の音とミックスしながら放送するのは、一般的なミキサーでは設定が煩雑になります。その点、本機の場合は、ミキサー上でパソコンの音量を調整するだけと、操作がとても簡単です。

 また、本機にはオーディオインターフェイス機能が内蔵されているので、パソコンとDAWソフトを使った曲作りで使用してもOKです。マイク入力端子に搭載されているマイクプリ「DPRE」を試してみると、クリアで自然な音質でボーカルを録ることができました。

 なお、本機にはCubase AI 8と初音ミクV3、ボーカロイドエディタがバンドルされたお試しセットも同梱されていますので、ボカロを使った曲作りを始めたいと思っている人にもオススメです。
 

チェッカー:内藤 朗(サウンドクリエイター/キーボーディスト)

SPEC

・入出力チャンネル:マイク/ラインイン(XLR/TRSコンボ)×1、ギターイン、ラインイン、AUXイン(RCAピン、L/R)、モニターアウト×2(L/R)、ヘッドホン
・USBオーディオ音質クオリティ:最大24ビット/ 192 kHz
・電源:USBバスパワー
・外形寸法:202(D)×129(W)×63(H)mm
・重量:0.8kg
・付属品:初音ミクおためしセット同梱


 

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