【徹底レビュー】VOX「VXⅡ」(11種類の名アンプの音が鳴らせるインターフェイス機能付きモデル)

【徹底レビュー】VOX「VXⅡ」(11種類の名アンプの音が鳴らせるインターフェイス機能付きモデル)

2015/10/20


製品概要
 「VXⅡ」は、 オーディオインターフェイス機能を持つ小型のモデリングアンプだ。オリジナルのアンプの回路や電子部品そのものをモデリングする「VET( Virtual Element Technology)」という新たな技術を投入し、よりリアルなサウンドを鳴らすことができる。アンプモデルは往年のビンテージタイプや高価なブティックモデルをはじめ、全部で11タイプを内蔵。また、ドライブ感を保ったまま音量が下げられるパワーレベル・コントロールを搭載しているので、大きな音が鳴らせない環境でも高品位なサウンドが楽しめる。
VOX「VXⅡ」

価格:¥22,000
コルグ/KID お客様相談窓口
TEL:0570-666-569

レビュー

アンプタイプのセレクターツマミは、アンプを切り替える際に「ブチッ」っと音が切れることがなく、クロスフェードのように滑らかに切り替わってくれるのでストレスを感じない

独自のバスレフ構造により、小口径ながらもガッツのある低音が出る新設計のスピーカーを採用。音量を小さくしてもトーン が変わらないので、自宅でのマイク録音にももってこいだ

本機の操作をパソコン上でグラフィカルに行なえるエディター/ライブラリアンソフト「Tone Room 」も用意されている

 まずは、本機に11種類用意されているアンプモデリングから試してみました。各アンプが使われている代表的な曲の音色がプリセットされているのですが、そ れぞれのシミュレートの精度の高さがよくわかります。音質のキモになっているのが8インチ×1発のスピーカーです。低域がクリアに前に出てくるのが特徴で、1発入り特有の直線的な響きではなく、4発入りのキャビネットのような大きい響きが伝わってきました。

 次に実際に音作りをしてみました。名器と呼ばれるアンプの中にはEQの効き方にクセがあり、アンプの特性を知らない初心者はその扱いに戸惑うものです。し かし、本機はトーンの変化がわかりやすくなっており、「低音が欲しければベースを、高音が欲しければトレブルを上げる」という単純な操作でイメージする音にたどり着くことができます。

 なお、エフェクトはモジュレーション系とディレイ/リバーブ系が各4つずつ装備されています。ツマミでエフェクトを選び、そのまま右に回すと効果が深まっていくという仕組みで、直感的に音作りができます。傾向としてはハデな演出ではなく、曲やフレーズを引き立てるのにピッタリなアナログ的なサウンドです。

 ちなみに、パソコンで本機の音作りができるソフト「Tone Room」を使ってみましたが、そちらには本機に付いていないパラメーターも用意されていて、徹底 的に音を追い込むことができました。なお、「JamVOXⅢ」というアンプモデリング・ソフトもバンドルされています。

 本機は、リアルなスピーカーの音を小音量でマイク録りしたいという人や、色々なアンプのトーンを曲作りで使ってみたいという人にオススメのアンプです。

チェッカー:目黒真二(ライター)

SPEC

・出力:最大約30 W(RMS)
・スピーカー:8インチ×1
・入出力端子:インプット、ヘッドホン、AUXイン、フットスイッチ、USB(Type B)
・音質クオリティ:最大24ビット/ 44 .1kHz(パソコン録音時)
・電源:付属アダプター
・外形寸法:354(W)×19(2 D)×31(3 H)mm
・重量:3.8kg
・付属:JamVOX Ⅲ(アンプモデリング・ソフト)ダウンロード用カード、電源アダプター

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