【徹底レビュー】ルウィット「LCT450」(高品位な音質と扱いやすさを兼ね備えるコストパフォーマンスに優れたマイク)

【徹底レビュー】ルウィット「LCT450」(高品位な音質と扱いやすさを兼ね備えるコストパフォーマンスに優れたマイク)

2015/10/22


製品概要
 LCT450は1インチのダイアフラムを搭載し、上位モデルのLCT540から継承された自然でレスポンスに優れた音質が特徴のコンデンサーマイクだ。同社の他機種同様にローカットスイッチとパッドスイッチはLEDが光るので、現在の設定をしっかりと確認することができる。価格も手頃で、入門者にも最適な1本だ。

¥48,889
(株)メディアインテグレーション
TEL:03-3477-1493
 

レビュー

ラージダイアフラム

コンパクトな筐体に1インチのラージダイアフラムを搭載しており、これによりダイナミックレンジと周波数帯域が広いサウンドを実現している

ローカットとパッドの表示が光る

本機にファンタム電源を送るとローカットとパッドの表示が光るので、暗いブースの中でも正確に操作ができる

専用のマイクホルダー

専用のマイクホルダーは、正面の部分がカットされており、ギターアンプなどに思い切り近づけてマイクを立てる際にセッティングがしやすい

 まずサウンドの印象としては、レンジが広くて音の輪廓をしっかり捉えることができ、かつ音圧感も感じられるという、上位機種のLCT640と比べても遜色ない音質です。男性ボーカルで試したところ、立体感のある低域が得られ、激しいオケに混じっても声が埋もれずに、しっかり存在感を出してくれました。高域に関しても痛い感じがなく、非常にナチュラルな印象です。マイクをシンガーに近づけていくと近接効果により、さらに力強い低音が得られますが、それでも輪廓が失われないのが驚きでした。80Hzのローカットを入れると、立体感やクリアさを保ちながら、余分な低音をカットすることができました。

 また、ギターアンプで試した際には、ー20dBのパッドスイッチをオンにすることで、高音圧のキャビネットの前に立てても適正なレベルで録音が行なえました。純正のマイクホルダーは、音源に向ける部分がカットされた形状になっているため、アンプに近づけた際にもホルダーが接触するのを気にせず、思い通りの位置に置くことができる点も便利です。なお、パッドとローカットの表示は光るので、暗いブースの中でも間違えることなく操作できます。現場で使うことを考えてくれているのはうれしい限りです。

 音質も扱いやすく、コストパフォーマンスにも優れている本機は、初めてコンデンサーマイクを手に入れたいと思っている人にピッタリですし、もう1本マイクを買い足したいという人にもオススメできる“使える”モデルです。

チェッカー:堀 豊(エンジニア)

スペック

・指向性:単一指向性
・最大入力音圧レベル:FET=138dB(1kHz THD 0.5%)
・感度:18 mV/Pa(-35dBV)
・周波数特性:20Hz~20 kHz
・SN比:85 dB
・出力インピーダンス:150Ω
・外形寸法:長さ= 138mm/横幅=52mm/奥行き= 36mm
・重量:357g
・付属品:専用ショックマウント、ウインドスクリーン、マイク収納用ポーチ

 

この記事の画像一覧

(全4枚) 大きなサイズで見る。

関連する記事

PAGE TOP