いい音で録れる製品をプロがレビュー
【秋のイチ押し宅録ギア徹底試奏レポート】トゥーノーツTorpedo Live
【秋のイチ押し宅録ギア徹底試奏レポート】トゥーノーツTorpedo Live
2017/11/16
本物のアンプヘッドのサウンドをスピーカーなしでリアルな音で録れる!
トゥーノーツ
Torpedo Live
オープンプライス(¥81,000前後
日本エレクトロ・ハーモニックス㈱
TEL:03-3232-7601
http://www.electroharmonix.co.jp
試奏・文:野村大輔(ギタリスト)
※本コンテンツは音楽雑誌「サウンド・デザイナー」(2017年11月号)より抜粋したものです。詳しくは、http://www.sounddesigner.jp/をご覧ください。
今回は、100Wのアンプヘッドを使って本機をロードボックスとして使用する場合と、デジタルアンプのキャビネット代わりに使用する場合、そして歪み系のエフェクターをダイレクトにつなげた場合の3通りの方法で試してみました。
まずは、細かいエディットをせずにプリセットを色々と試してみましたが、どれも空気感がしっかりと入り、ギターサウンドがバックトラックに馴染む質感に変化しました。クリーンサウンドは立ち上がりが良く、不自然なフィルター感もないので、まるで本物のマイクを立てている感覚です。歪みの場合は低音がしっかりと押し出されるので、パワーやレンジの不足もなく、力強いサウンドが楽しめました。
また、本機はかなり細かいところまでエディットが可能です。パワーアンプの真空管も定番の「6L6」や「EL34」などが選択でき、マイクはシュアSM57やゼンハイザーMD421、ノイマンU87など8種類から選べます(マイクはアンプの正面と背面の両方に置くことができ、アンプとの距離なども設定可能)。キャビネットに至っては20種類以上もあり、どんな音作りにも対応できます。
前述の通り、今回は3通りの方法で試しましたが、どの場合も接続したアンプやエフェクターとの相性を気にせずに使うことができるのが、本機の素晴らしいところです。歪み系エフェクターを直接本機にライン接続した音も使えるサウンドで、これはありだと思いました。
とは言え、本機を特にオススメしたいのは、真空管のアンプヘッドを持っていて、それをライン録音で使いたいという人です。所有しているアンプの性能を最大限に引き出せるうえに、常に最良のサウンドで録音できるのは魅力的です。自宅でギターをプロのような音で録音したいならば、必ず持っていたい1台です。
ディスプレイの下に入力から出力までの流れが表記されているので、音作りの流れをイメージをしやすく、パラメーターの数も少ないので、操作もわかりやすくて簡単だ
ハードのギターアンプを本機に接続する場合は、アンプのスピーカーアウトと本機ののスピーカーインをスピーカーケーブルで接続する
【製品概要】
「Torpedo Live」は、32種類のスピーカーキャビネットと8種類のマイク、8種類のパワーアンプのシミュレートを搭載したデジタル・ロードボックスだ。通常はセッティングが面倒なマイキングも、本機ではツマミの操作だけでバーチャルに行なうことができ、ギターアンプのスピーカーアウトやアンプシミュレーターのラインアウトから本機につなぐだけで、自然な空気感をまとったリアルなアンプサウンドを録音することができる。
スペック
●入出力端子:スピーカー入力×1(TSフォーン/アンバランス)、ライン入力×1(TRSフォーン/バランス)、スピーカースルー×1(TSフォーン/アンバランス)、ライン出力×1(TRSフォーン/バランス)、ヘッドホン(1/4インチTRSフォーン)、S/P DIF ●周波数特性:5〜19 KHz(−1dB) ●レイテンシー:2.875 ms(ライン入力 to ライン出力) ●外形寸法:430(W)×163(D)×44(H)mm ●重量:2kg
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