DTMビギナー必見! 自分に合ったモニタリング機器を探せ!

【注目のスピーカー・ヘッドホン・イヤホンをプロがレビュー】ヤマハHS5

【注目のスピーカー・ヘッドホン・イヤホンをプロがレビュー】ヤマハHS5

2018/01/15


HS5

 

 

世界の標準モデルNS-10Mの音質を引き継いだフラットでクセのない音が鳴らせるスピーカー

ヤマハ
HS5

オープンプライス(¥15,000前後/1本)
問:㈱ヤマハミュージックジャパンプロオーディオ・インフォメーションセンター
TEL:0570-050-808
http://jp.yamaha.com/support/proaudio/proaudio_before
 

試聴・文:くぼつよし(ガラージ)

 


HS5のサウンドは、同社の定番モデルであるNS-10Mをイメージした、中域の太さが受け継がれています。さらに、伸びのある高域と自然な低域がとてもバランス良くチューニングされており、フラットでクセのない音質を持っているという印象を受けました。

実際に制作で使ってみたところ、レコーディングではベースの輪郭や太さがハッキリとモニターでき、曲によってプレベとジャズベを持ち替えた際も、音質の差が明確に聴き取れました。ドラムでは各パーツの音質やピッチ、抜け具合などがわかりやすく、ギターやシンセでは、奏法による音質の微妙な変化や、音の広がり感を正確に再生してくれます。ボーカルの録りでも、立てるマイクの種類による音質の違いが判断しやすく、ストレスなく録音作業が進められました。

本機でミックスもしてみましたが、定位の良さがとにかく抜群で、音質がフラットなため、EQや楽器同士の音量バランスがスムーズに調整でき、他のスピーカーやヘッドホンを使わなくても、いい感じのサウンドに仕上がりました。

HS5は、デスクトップ上に置いて使うのに最適な、ビギナーからプロまで幅広く使えるスピーカーです。
 

【製品概要】
「HS5」は、ヤマハが一貫してこだわり続ける「原音を忠実に再現すること」というスタジオモニターの設計理念の元に開発されたモデルだ。その音質は色付けがないフラットな特性を実現しているのが特徴で、一般家屋のような大きな音量が鳴らせない環境でも、小音量で精密かつ正確な再生能力を発揮してくれる。ビギナーが初めてのモニタースピーカーとして導入するのにもピッタリだ。

【スペック】
●ウーファー:5インチ ●ツイーター:1インチ ●出力:70W(LF:45W/HF:25W)
●周波数特性: 54Hz〜30kHz ●最大入力レベル:+24dBu ●外形寸法:170(W)×285(H)×222(D)mm ●重量:5.3kg(1本)
 

「スピーカー」「ヘッドホン」「イヤホン」の特徴

今時の音楽制作では「スピーカー」「ヘッドホン」「イヤホン」をうまく使い分けるのが常識!

打ち込みやレコーディング、ミックスを行なう際に使用するモニタースピーカー、ヘッドホン、イヤホンには、それぞれどんな違いがあるのでしょうか。また、どのようなシチュエーションでどれをチョイスすればいいのでしょうか。自身も3つを使い分けているというエンジニアの篠崎恭一氏にポイントを教えてもらいました。
 

スピーカー、ヘッドホン、イヤホンは、「音を聴くための機器」という意味では共通ですが、同じ楽曲でもどの機器で聴くかによって、サウンドの印象は変わってきます。

一番自然(本来の音)に近いサウンドが得られるのはスピーカーでしょう。音の出口と耳の間に十分な空間があり、空気が振動している普段から聴き慣れた音を再生することができます。プロが楽曲制作やミックスをする際も、基本的にはスピーカーを基準にして音が作られていますし、耳への負担が少ないのが特徴です。その反面、部屋の構造などの環境的な影響を受けやすく、細かいニュアンスや音の輪郭などがボヤけやすい傾向もあるので、それらを考慮して使用する必要があります。

ヘッドホンはスピーカーを直接耳に押し当てているような印象の音質になります。空気感はスピーカーよりもかなり減りますが、外部環境の影響を受けにくく、細かいニュアンスなどがわかりやすいので、エディットの際などに重宝します。しかし、自然な空気感がないので、空間系エフェクトの調節が難しく感じることもあります。

イヤホンに関しては、スピーカーユニットをほぼ耳の中に入れているような状態になります。外部からの影響はほとんど受けず、密閉性も高いため、雑音が多い環境でもしっかりと音を聴くことができます。この特徴を活かして、ステージのモニター用として使用することも多く、最近では自分の耳型を採取してピッタリと形に合わせたものを作ってくれるメーカーもあります。モニターの中では一番シビアに音の判断ができ、細かいニュアンスも手に取るようにわかる反面、自然な響きとはかなり遠く、そのサウンドが味気なく感じる場合もあります。また、ユニットが鼓膜に近い部分に来るので、耳への負担も大きくなります。

しかし、それぞれの特徴を把握して、目的に応じて使い分ければ、より効率良く作業を行なうことができ、充実した制作環境を構築できます。もしまだ持っていないものがあったらぜひ導入して、宅録ライフをもっと充実させましょう。
 

モニタースピーカー
【メリット】 空気を通った自然な音を聴くことができ、耳への負担も少ない。また、ヘッドホンとイヤホンは、右側の音は左耳では聴けず、左側の音は右耳で聴くことができないが、スピーカーは自然な定位感でサウンドをチェックできる。

【デメリット】 周囲の壁や天井、デスクの天板などによる影響を受けやすく、ルームチューニングが必要になる。また、ある程度大きな音が鳴らせる環境でないと使えない。
 

ヘッドホン
【メリット】 プレイの細かいニュアンスやエフェクトのかかり具合が非常にわかりやすく、ミックスで細部の確認をする際に重宝する。また、ボーカルなどのレコーディングでオケを聴く際には必須だ。

【デメリット】
スピーカーのような自然な空気感がなく、リバーブなどの調整がやりにくいケースがある。また、長時間装着していると耳が痛くなったりすることもあり、ケーブルの取り回しが煩わしいのも欠点だ。
 

イヤホン
【メリット】 耳の穴にピッタリとフィットするので遮音性が非常に高く、外からの影響を受けにくい。また、プレイヤーの細かいニュアンスもしっかりと聴き取ることができる。

【デメリット】 耳に直接入れるという構造上、鼓膜にかかる負担が大きい。また、入れている位置が外側にズレると、低域の聴こえ方が変わってしまうので、注意が必要だ。

 

 

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