いい音で歌が録れる注目セットをレビュー!

【ボーカル録音アイテム大集合】ルウィットLCT 240 PRO、アポジーONE for Mac

【ボーカル録音アイテム大集合】ルウィットLCT 240 PRO、アポジーONE for Mac

2018/03/16


「歌ってみた」に端を発する「歌い手」の活躍や、「nana」の隆盛など、近頃は宅録やバンド活動をしていない人も自分の歌を録音する機会が増えています。そこで、本特集では自宅でも歌をいい音で録ることができる、マイクを中心としたボーカル録音用のセットをチョイスし、音質をチェックしてみました。また、今回のチェックでは、人気の歌い手、TOUYUさんに協力してもらっています。
 

ルウィットLCT 240 PRO、アポジーONE for Mac 
 

 

付属アクセサリー
 


 

コンパクトながらも、サイズを感じさせない高品位なサウンドが持ち味

【マイク】
ルウィットLCT 240 PRO

オープンプライス(¥19,800前後)

【オーディオインターフェイス】
アポジーONE for Mac

¥32,400

問:メディア・インテグレーション MI事業部
TEL:03-3477-1493
http://www.minet.jp

試聴:篠崎恭一(SLOTH MUSIC)
 


「LCT 240 PRO 」はルックスが独特ですが、「ONE for Mac」のデザインも小型かつ個性的で、これまでの機材の概念が覆されます。今はスマホとかから音楽制作に入ってくる人も多いので、特に若い人にとってはラック型の機材より、こちらの方が親しみやすいかもしれないですね。

両者の相乗効果だと思うんですけど、色付けがない安定感のある音がします。原音に忠実で、歌い手さんの声が素直に録れている感じです。ほんの少しコンプをかけたようにも聴こえるんですけど、上から潰しているのではなくて、むしろ下から押し上げているような感じで、起伏が激しい曲でも、音量が小さいところをうまく拾い上げてくれて、ニュアンスを損なわずに録音できました。TOUYUさんが一瞬がなって歌ったところも、声のブースト感が気持ち良くて、エモーショナルな雰囲気をそのまま録音できる点はいいですね。

ONE for Macは、「さすがアポジー!」という素直で存在感のある音でした。マイクスタンドに取り付けられるので宅録でもスペースを取りませんし、ポケットに入るほど小さいので、持ち運びも便利で、モバイルレコーディングでも使えるのがいいですよね。

このセットはどんなジャンルでも使えますけど、ナチュラルな特性を活かして、歌のニュアンスをしっかりと録音したい曲、例えば弾き語りやバラード系の楽曲とかで使ってほしいですね。
 

 

TOUYU'S VOICE

 

 音質的にはハイとローに特徴があって、オケと自然に馴染む音で録れるという印象を受けました。小型なので扱いやすいですし、「コンデンサーマイクでボーカルを録音してみよう」と思っているDTMビギナーにとって、第一候補になるマイクだと思います。オーディオインターフェイスのONE for Macもコンパクトで、ヘッドホン端子がステレオミニなので、普段使っているイヤホンで音楽制作をしたいという人にもピッタリですね。

※今回録音したTOUYUさんのテイクは以下で試聴できます。
http://www.sounddesigner.jp/index18_03.shtml
 

製品概要

【LCT 240 PRO製品概要】
「LCT 240 PRO」は、ボーカル以外にもアコースティックギターから、アンプやドラムのレコーディングまで、マルチに対応することが可能な、コストパフォーマンスに優れたコンデンサーマイクだ。「142dB SPL」という高耐音圧性能により、録音ソースの細かなニュアンスを逃さず収録できる、クリアで繊細なサウンドを実現している。

【LCT 240 PROスペック】
●指向性:単一指向性 ●最大入力SPL:142dB SPL ●ダイナミックレンジ:123 dB (A) ●感度:16.7mV/Pa(−35.5 dBV)  ●出力インピーダンス:100Ω ●外形寸法:52(W)×138(H)×36(D)mm ●重量:310g

【ONE for Mac製品概要】
「ONE for Mac」は、小型ボディにスタジオクオリティの入出力×2を備えたMac用オーディオインターフェイスだ。別売りの「ONE iOS Kit」を使えば、iOSデバイスで使用することも可能。外形寸法は55(W)×20(H)×162(D)mmで、重量は362g。

【付属アクセサリー】
Oneをマイクスタンドなどに固定する付属アイテム「ONEマイクマウント」を使えば、上写真のようにセットすることができ、手元でOneを操作できる。また、「ONE BREAKOUTケーブル」を使えば、マイクケーブルとギターシールドをOneに接続可能だ。
 

試聴者プロフィール

 

篠崎恭一 [シノザキ キョウイチ/エンジニア]
サウンドクリエイターやトラックメイカー、レコーディングエンジニア、PAエンジニアとして幅広く活動する傍ら、DAWの豊富な知識を活かし、GRANRODEO、IDOL M@STER、長渕 剛などのマニピュレーターとしても活動。なお、専門学校で後進の指導にも力を入れている。

TOUYU

 

TOUYU [トウユ/歌い手]
2009年に、動画共有サイトに自身で歌唱した動画を初投稿。高音から低音までを幅広く駆使した歌声と、 変幻自在の卓越した表現力を武器に、これまで投稿した歌唱動画、また派生動画の総再生回数は5千万回を超える。3月21日にボカロ・カバーアルバム『セカンドハート』の発売が決定した。
 

今回の試聴環境

今回の製品試聴は、エンジニアの篠崎氏が普段使っているSLOTH STUDIOで行ないました。マイク以外にリフレクションフィルターの性能も検証するため、レコーディングブースではなく、あえて響きのある部屋にそれぞれのセットを設置し、TOUYUさんが歌ってレコーディングした音源を再生して音質をチェックしました。なお、オーディオインターフェイス、リフレクションフィルター、ポップガードのないセットについては、それぞれSLOTH STUDIO所有のものを使ってチェックと録音を行なっています。
 

ボーカル録音に必要なアイテム

ボーカルを録音するには、マイク以外にどんな機材を用意すればいいのでしょうか。また最近では、一般的な住宅環境でもクオリティの高いサウンドで歌を録ることができる、便利なアイテムが数多くあります。エンジニアの篠崎恭一さんに、ボーカル録音に必要なアイテムを挙げてもらうと共に、それぞれの役割や効果などについて解説してもらいました。
 

 

◉マイク
歌の録音では、基本的に「コンデンサーマイク」を使用します。なぜならコンデンサーマイクは、ダイナミックマイクよりはるかに高い感度とレンジの広さを持っていて、歌い手の繊細なニュアンスを余すことなく録音できるからです。
人間の声はニュアンスの使い分けによる豊かな表現力が魅力なので、ボーカル録音にはブレスやウィスパー、繊細な発音など、ダイナミックマイクでは捉えきれない細かい部分まで拾ってくれるコンデンサーマイクを使いましょう。

◉リフレクションフィルター
近年、マイク録音をする際の便利アイテムとして、注目を集めているのが「リフレクションフィルター」です。
外側は穴の空いた金属と吸音材、内側はウレタンなど吸音性の高い材質を使っている場合が多く、マイクの背面を覆うように設置することで、周辺からの反射音やノイズを吸収します。多くのメーカーから様々なタイプのモデルが発売されていますが、実際に楽器店の店頭などでサイズや重量、効果を確かめてみてから選ぶといいでしょう。

◉ポップガード
「ポップガード」とは、録音をする際に口とマイクの間に設置するアイテムで、材質は金属や布などが多く、様々な形状のものがあります。ポップガードを使用することにより、マイクに直接強い息が当たることを防ぎ、「ポップノイズ」や「フカレ」と呼ばれる雑音の発生を防ぐことができます。
様々なタイプがありますが、マイクスタンドに設置でき、セッティングの自由度が高いグースネック付きのモデルがオススメで、プロの現場でもよく使われています。

◉オーディオインターフェイス
歌をパソコンにインストールしてあるDAWソフトに録音する際、必須なのが「オーディオインターフェイス」です。
その役割は、アナログの信号をデジタルに変換し、DAWソフトに送ることにあります。多くの製品にはマイクプリ(アンプ)が搭載されており、マイクの微細な信号を増幅することで、十分な音量で録音することができます。

◉ショックマウント
コンデンサーマイクは非常に感度が高いため、繊細な音が録れる反面、ノイズなどを拾いやすいという性質があります。そのノイズの伝達を防ぐために便利なツールのひとつが「ショックマウント」です。これはゴムなどの効果によってマイク自体に振動が伝わることを防止し、リズムを取っている足音など、主に床からマイクスタンドを伝わってくるノイズを軽減します。

◉マイクスタンド
マイクで録音する際、しっかりと安定した「マイクスタンド」を使用することにより、床からの振動の伝達を軽減できる他、マイクと口との距離感を常に一定に保つことができます。また、リフレクションフィルターやポップガードも取り付けられます。

◉マイクケーブル
マイクで録音する際に必ず必要になるのが、マイクと各種機材を接続するケーブルで、通常「XLR端子」という端子を持つ「マイクケーブル」が使われます。あまりに長いものは取り回しがしにくく、音質劣化の原因にもなるので、宅録では3〜7mくらいのものを使いましょう。
 

 

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