4chのプリアンプと8chのADコンバーターを搭載!

【レビュー】4chプリアンプ「4-710d」と「Apollo Twin」の効果的な併用例

【レビュー】4chプリアンプ「4-710d」と「Apollo Twin」の効果的な併用例

2018/10/17


ユニバーサル・オーディオ「4-710d」(オープンプライス:¥218,000前後)は、4chのプリアンプと8chのADコンバーターを搭載した、アナログとデジタルのハイブリッドマシンです。単体で使用するだけでなく、同社のApollo Twin(DSP内蔵オーディオインターフェイス)の入力数を増やすためのアイテムとしても機能します。基本性能やサウンドをチェックすると共に、Apollo Twinとの併用例を紹介していきます。

文:堀 豊(STUDIO21)
 

チューブとソリッドステートをミックスできるプリアンプと1176タイプのコンプを搭載

まずはアナログのプリアンプ部から見ていきましょう。本機は、同社の伝説的な「610コンソール」から引き継がれたホットな「チューブサウンド」と、同じく同社の「1108プリアンプ」のクリーンな「ソリッドステート・サウンド」をミックスできるのが特徴です。さらに、コンプレッサーの代名詞である「1176」タイプのコンプをかけられることが最大のポイント。これらを使えば、ソースの「温度感」を絶妙にコントロールできるため、幅広いサウンドを得ることができます。
 
ボーカルはもちろん、様々な楽器の録音にも威力を発揮します。例えば、Hi-Zインにギターやベースを挿し、チューブ回路でほんの少しドライブさせてみると、DAW上でアンプシミュレーターをかけた時にも、歪みの乗り方がグッと説得力を持つようになります。
 
このプリアンプ4chと、ラインイン4chを合わせた計8chの信号を、デジタル(ADAT、AES/EBU)で出力できる点も魅力です。アナログインが2chしかないApollo TwinにADATでつなげば、Apollo Twinのインプット数とサウンドバリエーションを拡張できます。
 
しかも、4-710dのラインインに外部のミキサー/プリアンプを接続すれば、Apollo Twinのマイクイン2chと合わせて、同時に10chのマイク録音も可能。ドラム録音や、やり方次第でバンドの一発録りにも対応できます。ApolloTwinユーザーが次のステップとして導入するのに最適な1台ではないでしょうか。

「4-710d」の主な機能

4-710dの主な機能

①上からコンデンサーマイク用の48Vファンタム電源のオン/オフ、-15dBのパッド(マイク入力にのみ適用)のオン/オフ、マイク/ラインを切り替えるスイッチ

②上からVUメーターの切り替えスイッチ(MTR OUT=最終アウトプットレベル、GR=コンプのリダクションレベル、DRIVE=ゲイン回路を通った直後のレベル)、ローカット、位相反転

③入力レベルを決めるツマミ。歪み具合の調整の他、後段のコンプへの送りレベルに関係してくるため、ゲイン設定には細心の注意を払おう

④外部のエフェクターやストンプボックスをインサートしたい時には、このスイッチをINにする

⑤ソリッドステート回路とチューブ回路のミックス具合を調整するためのツマミ。0時の位置で「 1:1」となる。ゲインツマミとの組み合わせで幅広いサウンドキャラクターが得られる

⑥レシオが「4:1」、スレッショルドが10dBu固定の1176スタイルのコンプ。FAST(アタック= 0.3ms、リリース=100ms)とSLOW(アタック= 2.0ms、リリース= 1100ms)を切り替えられる。潰し過ぎると音質変化が激しくなるため、GRメーターを確認しながらゲインの設定を行なうことがキモになる

⑦最終のアウトプットレベルを調整するツマミ

リアパネル

①ADATアウトを利用することで、Apollo TwinなどのADATインを持つ機器に、ケーブル1本で8ch分の信号を送ることが可能

②ch5-8はラインイン

③1-4chがプリアンプとコンプ、インサート回路を備えたインプットになっている。マイク/ライン両方の接続が可能だ

4-710dとApollo Twinの併用セッティング例

  • Apollo Twinのアナログ入力を拡張して音作りの選択肢を増やす
/

Apollo TwinのUnisonテクノロジー(※)を採用した、マイクプリやアンプシミュレーターなどのUAD-2プラグインはよく出来ていて、それぞれのモデルにしっかりとサウンドカラーがあります。そのアナログ入力をさらに拡張したい場合は、4-710dを使い、アナログ領域で音作りをするといいでしょう。

例えば、ハードウェアのアナログシンセを本機のチューブプリアンプで歪ませて、コンプで潰します。それからApollo Twin経由でDAWに取り込んでEQをかけたり、フィルターをかけることで、自分だけのサウンドを追求できます。曲作りをするうえで、サウンドの選択肢が増えることはプラスです。

  • 10chのインプットをフル活用してドラムレコーディング
/

これはApolloTwinのUnisonマイクプリと外部のアナログミキサーも併用して、4-710dのインプットをフルに使い、10ch分のドラム録音をする際のセッティング例です。

10chもあれば、例えば、キック1、キック2、スネア表、スネア裏、ハイハット、ハイタム、フロアタム、オーバーヘッド(ステレオ)、ルーム(モノ)と、各キットの音を個別に収録可能です。異なるマイクプリを用意できるので、キットごとにキャラクターを変えて録ることができます。

※Unison:プリアンプなどにおいて重要なインピーダンスやゲイン、アナログ回路のふるまいなどを忠実にエミュレートし、Apollo Twinのマイク/Hi-Zインプット回路を制御する技術


この記事の画像一覧

(全5枚) 大きなサイズで見る。

インタビュー

インタビューの記事一覧はコチラ

関連する記事

インタビュー

インタビューの記事一覧はコチラ
PAGE TOP