1最初の1台に最適なモデルを5機種ずつセレクト!
DTMビギナー向けのマイク&スピーカーをエンジニアが徹底レビュー!
DTMビギナー向けのマイク&スピーカーをエンジニアが徹底レビュー!
2019/10/14
レビューを担当した篠崎恭一氏
オーディオインターフェイスなどと共に、DTMに欠かせない重要な機材であるマイクとモニタースピーカーの試奏レポートをお届けします。試奏を担当してくれたのは、スタジオでのレコーディングだけでなく、ライブPAでも活躍しているエンジニアの篠崎恭一氏です。
取材:目黒真二 写真:小貝和夫
協力:SLOTH STUDIO
詳しくは、サウンド・デザイナー公式サイトをご覧ください。
マイク編
ハイ上がりで密度の濃い中域を持っている、初めてのコンデンサーマイクに最適な1本
ベリンガー
B-2 PRO
¥16,350
問:㈱エレクトリ ベリンガーお問合わせ窓口
TEL:03-3530-6199
https://www.electori-br.co.jp
くすんだシルバーの外観がノイマンのU87あたりを連想させる、高級感のあるデザインが印象的ですね。この価格でハードケースとウィンドスクリーン、ショックマウントも付いていて、コストパフォーマンスは最高です。
音質はハイ上がりな傾向があって、中域に密度の濃さを感じました。少し色付けはされているようですけど、歌やアコギのイメージをしっかりと押さえてくれます。スピード感は速めですが、あくまで音楽的な範囲で、非常に扱いやすい音だと思います。ローからローミッドがやや抑えられているのですが、この周波数帯はフカレが発生したり、音がボワボワしがちな帯域なんですね。本機ならその帯域を後からEQで処理しなくても済むので、かえって初心者に向いているのではないでしょうか。
用途としては、低域よりも中高域が強いので、ボーカルやギターといった中域が欲しいソースに向いています。あと、このクラスにしては珍しく、指向性を単一指向性、双指向性、無指向性から選べるので、対面でのトークの収録やアンビエンスとか、様々なシチュエーションで使えます。ローカットとパッドも付いていますし、コンデンサーマイクの取り扱い方を覚えるという意味でも、最初の1本目に最適なマイクですね。
スペック
●指向性:単一指向性、無指向性、双指向性
●最大入力SPL(単一指向時):138dB(0dB、THD 1%)
●感度(単一指向時):16mV/Pa(−36dBV)
●周波数特性:20Hz〜20kHz
●外形寸法:長さ=210mm/直径=56mm
●重量:550g
レンジが広くて原音再生能力も申し分ない、ソースを素のままで録れる人気モデル
ルウィット
LCT240 PRO WHITE
¥18,333
問:メディア・インテグレーション MI事業部
TEL:03-3477-1493
https://www.minet.jp
コンデンサーマイクの中でもかなりコンパクトですね。メッシュ越しにダイヤフラムがハッキリと見えるので、初心者でもどこに向かって歌ったらいいのかがすぐにわかると思います。
音質はレンジが広くて、ダイナミクスに対する反応もとても良かったです。ローからハイまですっきりと伸びていて、味付けもないですね。原音再生能力も申し分なかったです。見た目から音にクセがあると思ったんですけど、いい意味で裏切られました。
とにかく音質がフラットで、本当にソースが素のままで録れるんですよ。なので、自分の歌や演奏がどういう状態で録れているのかを把握しやすいですね。それと、エフェクトのかかり方がとてもわかりやすくて、ミックスでの音作りもしやすそうです。
単一指向性オンリーで、ローカットやパッドも付いていないんですけど、逆に初心者にはこれくらいスッキリしている方がいいんじゃないでしょうか。“オーディオインターフェイスに接続してファンタム電源をオンにしたら、あとは録るだけ!”というシンプルな流れで録音ができると思います。
ずっとダイナミックマイクで録ってきたけど、そろそろコンデンサーマイクに挑戦したいという人にオススメですね。
スペック
●指向性:単一指向性
●最大入力SPL:142dB SPL
●感度:16.7mV/Pa(−35.5dBV/Pa)
●外形寸法:長さ=138mm/横幅=52mm
●重量:310g
高域のキラキラ感がソースを華やかにするハイファイなサウンドが持ち味
sEエレクトロニクス
sE2200
¥33,000
問:㈱フックアップ
TEL:03-6240-1213
https://www.hookup.co.jp
このブラックの精悍なルックスと、しっかりとした重さがある点にすごく安心感を覚えました。“これぞコンデンサーマイク!”という雰囲気が好印象ですね。
全体的に音がスッキリしていて、ハイファイな印象を受けました。基本的にはすべての帯域が出ているフラットな特性を持っているんですけど、特徴のある高域のキラキラ感が、ソースに華やかな印象を与えてくれるんですよ。実際、アコギのアルペジオを録った時には、低音弦から高音弦まで万遍なく収音できて、かなりリッチな響きが録れました。あと、アコギとかピアノといった生楽器をモノラルで録る以外に、本機を2本使ってドラムのオーバーヘッドをステレオで録るのにも向いていると思います。
ボーカルではダイナミクス的な表現以外に、ブレスやリップノイズも含めて、歌のニュアンスをすべてそのまま捉えてくれます。実際、自分で歌っていても、歌が生々しい感じで聴こえました。それと、エフェクトのノリもすごく良くて、特に空間系は気持ち良くかかります。ミックスでの処理もしやすそうですね。
デザインがカッコいい専用のショックマウントやウィンドスクリーンも付属しているので、すぐにマイク録音が始められるという点でも、多くのDTMerにオススメしたいマイクです。
スペック
●指向性:単一指向性
●最大入力SPL:125/135/145dB(0dB/10dB/20dBパッド)
●感度:14mV/Pa
●周波数特性:20Hz〜20kHz
●外形寸法:長さ=215mm/直径=51mm
●重量:611g
4つのボイスパターンが選べるうえにプリアンプを内蔵した新しい発想のマイク
アストン・マイクロフォン
Aston Stealth
オープンプライス(¥39,600前後)
問:ローランド㈱お客様相談センター
TEL:050-3101-2555
https://www.roland.com/jp/
これは今回試した中で唯一のダイナミックマイクです。サイズと重さが結構ありますけど、プリアンプが内蔵されているためにこの大きさになっているんでしょうね。ソースに合わせてモードを選べる「ボイスパターン」という機能が付いていたり、内部にショックマウントが内蔵されていたりと、発想がユニークです。
音はダイナミックマイクらしく中域に少しクセがあるんですけど、それが非常に音楽的で、ファンタム電源を入れてプリアンプをオンにすると、その傾向が強くなります。同時にレンジも広くなって、僕はプリアンプをオンにした方が好きですね。高域はさすがにコンデンサーマイクよりは少ないですけど、アタックが強いので音がきらびやかですし、全体的に太い音で録れるという印象です。
4つのボイスパターンを変えると、録り音がかなり変わります。ただ、どのパターンも、まるでプロのエンジニアがマイクを立てて、コンプやEQを絶妙にかけたような質感で録れるんですよ。初心者が適当にこれを立てても、ある程度いい音で録れてしまうと思います。
パターンが4つ選べて、しかもプリアンプのオン/オフができるので、1本で8通りの音質で録れるという発想がすご過ぎます。録音やエフェクトの扱いに慣れていない初心者にも最適ですね。
スペック
●指向性:単一指向性
●最大入力SPL:140dB(THD 0.5%)
●感度:1mV/Pa(プリアンプ非動作時)、150mV/Pa(プリアンプ動作時)
●周波数特性:20Hz〜20kHz
●外形寸法:長さ=196mm/直径=58mm
●重量:692g
扱いやすい小型の筐体を持ち、クセのないフラットな音で録れる優秀なモデル
ロズウェル・プロ・オーディオ
mini47
オープンプライス(¥45,000前後)
問:オタリテック㈱
TEL:03-6457-6021
http://www.otaritec.co.jp
小さいうえに軽くて、ドラムのトップみたいにマイキングが難しい位置でも、簡単に立てられる感じがいいですね。
音の特徴としては、ダイナミックレンジが広いうえに反応もすごくいいですし、なおかつ指向性が広めなので、その場の空気感がしっかりと拾えます。周波数特性はフラットで、クセや色付けもほとんどなかったです。ひと言で言えば、脚色のない音で録れるマイクです。
あと、この手の小さいコンデンサーマイクは、一般的に低域が拾えないことが多くて、音がギラギラしがちなんですけど、これはすごく下までしっかり拾ってくれます。しかも無理している感じがなくて、鳴っている音を自然に拾ってくれている印象を受けました。
エフェクトのノリもすごく良くて、狙った通りにかかってくれます。例えば、EQやコンプの設定を少し変えると、その分だけ正確に音が変化してくれるんですね。自分がパラメーターをイジっている通りに音が反応してくれるので、録音やミックスをしていて楽しいと思います。
特にソースを選ばないですが、空気感がよく録れるので、アコースティック系やアンビエンス系がハマるのではないでしょうか。とても優秀なマイクです。専用ケースとショックマウントが付属するのもいいですね。
スペック
●指向性:単一指向性
●感度:24 mV/Pa
●周波数特性:20Hz〜16kHz
●外形寸法:長さ=150mm/直径=44mm
●重量:325g
モニタースピーカー編
ハイからローへのつながりがスムーズで、分離や定位感も明瞭な制作向け同軸モデル
JBL
104-Y3
オープンプライス(¥16,200前後/ペア)
問:ヒビノ㈱ ヒビノプロオーディオセールス Div.
TEL:03-5783-3110
https://proaudiosales.hibino.co.jp
まず見た目の印象ですが、思っていたよりもサイズが小さいですね。パワードでこの軽さにはビックリしましたけど、可搬性に優れているのはいいと思います。デザインは“さすが老舗のJBL!”という感じで、現代的なポップなテイストもあるので、デスクトップに置いてもまったく違和感がなかったです。
音の方ですが、このサイズにしては信じられないくらいダイナミックレンジが広くて、パワー感もありました。音が詰まっている感じがまったくなくて、音源をそのまま忠実に再現してくれます。
周波数的には、ハイが素直にスーッと伸びているのがいいですね。かと言ってハイ寄りなのではなくて、ローからハイまで隔たりがなく、自然につながっているという印象です。これは同軸タイプならではの特徴なのでしょうけど、この価格帯で同軸タイプというのも驚きです。入力を上げていくと、それに比例してローがグッと出てきます。機械的にわざとらしく上げている感じではないので、すごく扱いやすいと思いました。
音のスピード感もすごく速くて、ハイハットやキック、スネアのアタック成分がしっかりとわかります。楽器同士の分離や、左右の定位感もクッキリとしていて、各パートの音の輪郭が明確に見えます。コンプやEQのかかり方もすごくよくわかりました。
ですので、これからDTMを始めて音作りをしっかりやってみたい人とか、プラグインエフェクトの使い方をマスターしたいという人がこのスピーカーを使うと上達が早いんじゃないでしょうか。個人的にはリスニングよりも、音楽制作に向いていると思いました。
それと、スイートスポットが広めなので、多少スピーカーから顔がズレても大きく音質が変わってしまうことがないのも特徴ですね。そういう点でも、最初の1台として宅録ビギナーが手に入れるのに最適なスピーカーだと思います。
ジャンルは問いませんが、ギターやピアノのようなアコースティック系の楽器をメインにした音楽に向いていると思います。もし大きな音が出せるのであれば、EDMやダンスミュージックといった、打ち込みが入っている低域中心のジャンルもいけると思います。
ウーファーとツイーターが同軸上に配置されているため、高域と中低域がスムーズにつながり、非常にクリアかつ色付けのないサウンドを再生できるのが本機の売りだ
マスタースピーカーのフロントには、ボリュームとAUXイン、ヘッドホンアウトを装備。ボリュームは無段階でなく、ノッチ式なので、一度決めた音量に正確に戻すことができる
マスタースピーカーのリアには、ステレオ標準フォーンとステレオRCAという入力端子が用意されている。また、バスレフポートにより、サブウーファーなしでも量感のある低域を再生できる
スペック
●ウーファー:4.5インチ
●ツイーター:0.75インチ
●出力:30W×2(クラスD)
●周波数特性:60Hz〜20kHz
●クロスオーバー周波数:1.7kHz
●最大音圧レベル:104dB SPL
●外形寸法:153(W)×247(H)×125(D)mm
●重量:2.1kg/1.8kg
中域が気持ち良く響き、音がまとまって出てくる聴きやすいサウンド
ベリンガー
STUDIO 50USB
¥16,350(ペア)
問:㈱エレクトリ ベリンガーお問合わせ窓口
TEL:03-3530-6199
https://www.electori-br.co.jp
デザインがとてもシックで、落ち着きがありますね。もしかしたら多少重たい感じを受けるかもしれませんが、W数を考えれば軽い方だと思います。
音質はフラットでありつつも、中域のおいしいところがギュッと詰まっているという感じを受けました。音がヘンに散らばらずに、すごくまとまっているので、初心者の方でも聴きやすいと思います。あと、音が塊のようにズンと迫ってくるパワーを感じました。
ボーカルやギターとかのミドルがすごく気持ち良く響いてくれるので、歌の迫力を出したいとか、アコギのストロークを前に出したいという、ロックやポップスを作るのには向いていると思います。これは本来の用途とは違うかもしれないですけど、ハードのギタープロセッサーのモニター用として使うと、中域のおいしいところが鳴らせると思います。
あと、本体にUSB端子が付いていて、パソコンと直接接続できます。主な用途はPCオーディオのリスニングでしょうけど、オーディオインターフェイスを介さないで、デジタルの状態でミックスを確認するという用途にも使えそうですね。
ジャンルは問いませんが、中低域が充実しているので、打ち込みものやEDMのモニターとしても使用可能で、非常に汎用性が高いスピーカーです。
スペック
●ウーファー:5インチ
●ツイーター:0.75インチ
●アンプ出力:最大150W
●周波数特性:55Hz〜20kHz
●クロスオーバー周波数:2.5kHz
●最大音圧レベル:100dB SPL(1m)
●外形寸法:204(W)×254(H)×178(D)mm
●重量:6.5kg
楽器や歌のイメージを崩さずに再生できるTheモニタースピーカー
ヤマハ
HS5
オープンプライス(¥15,000前後/1本)
問:㈱ヤマハミュージックジャパンプロオーディオ・インフォメーションセンター
TEL:0570-050-808
https://jp.yamaha.com/products/proaudio/
やはり見た瞬間、同社の名機NS-10M STUDIOを彷彿とさせる白コーンに期待感が湧きますね。
いかにもモニタースピーカーらしい音質を持っているんですけど、中域が充実している点にヤマハらしさを感じました。でも、それは決して色付けではなくて、まさに伝統なんでしょうね。原音の再生能力はかなり高くて、楽器や歌のイメージを崩すことなく、そのまま再生してくれます。アタックのスピードが非常に速くて、レスポンスの良さがとても気持ちいいですね。さらに音の分離もしっかりしていて、バンドのリハーサル音源を再生してみたところ、各プレイヤーの位置がとてもよくわかりました。エフェクトのツマミやパンの動きに対する反応も、すごくしっかりとしています。
初心者がこれを使うと、普段使っているスピーカーと違って、最初は色々な帯域から今まで気づかなかった音が聴こえてきて驚くかもしれませんが、最初から本機の音に慣れてしまえば、中・上級者になるまで使えるので、最初のスピーカーに最適だと思います。
ジャンルは、ロックやクラシック、ジャズまで何でも使えますが、EDMやダンス系の超低域を扱う音楽を作るのなら、同じシリーズのサブウーハー「HS8S」を併用すれば完璧です。
スペック
●ウーファー:5インチ
●ツイーター:1インチ
●出力:25W(HF)+45W(LF)
●周波数特性:54Hz〜30kHz
●クロスオーバー周波数:2kHz
●最大音圧レベル:101dB SPL
●外形寸法:170(W)×285(H)×222(D)mm
●重量:5.3kg
サイズから想像できない豊かなローが鳴らせる超コンパクトなモデル
IKマルチメディア
iLoud Micro Monitor
オープンプライス(¥37,000前後/ペア)
問:IKマルチメディア
https://www.ikmultimedia.com
まず、そのサイズにビックリしました。噂ではもちろん聞いていましたけど、こんなに小さいとは……。“本当にモニターで使えるの?”というのが第一印象でしたけど、その予想は完全に裏切られました。
すごくレンジが広くて、パワー感があるんですね。目をつぶって聴いたら、もっと大きなスピーカーが鳴っていると錯覚しそうなくらいロー感があって、どっしりした音が再生されます。
色々な音源を鳴らしてみましたけど、聴いていて本当に気持ち良かったですね。サウンドは少し派手な印象で、最近の傾向の音になっているんですけど、すべての帯域が出ていますし、各パートの分離感や奥行きもしっかりとわかります。
さらにこいつのいいところが、小さな音でもきちんと音が見えるということなんです。なので、あまり大音量にしなくても音作りができるのが、宅録ではうれしい点ですね。あと、マイクスタンドに直接取り付けられたり、Bluetoothで接続できたりと、拡張性が考えられている点も気に入りました。
先ほども言ったように、ハイからローまでしっかり出るので、バンド系やEDM系以外に、ジャズやクラシックと何でも対応できると思います。でも、音質の傾向からすると、やはり静かなものよりも元気な音楽の方が得意でしょうね。
スペック
●ウーファー:3インチ
●ツイーター:3/4インチ
●出力:70W(PEAK)/50W(RMS)
●周波数特性:45Hz〜22kHz(−10dB)
●クロスオーバー周波数:3kHz
●最大音圧レベル:107dB(@50cm)
●外形寸法:90(W)×180(H)×135(D)mm
●重量:920g(左)/800g(右)
モニタースピーカーに必要な条件を満たした小型スピーカー
イヴ・オーディオ
SC203
¥64,630(ペア)
問:㈱メディア・インテグレーションMI事業部
TEL:03-3477-1493
https://www.minet.jp/
コンパクトかつすごくオシャレで、スタイリッシュなデザインがいいですね。それと、本体の角度を0°、7.5°、15°に変えられる、オレンジ色がとてもポップなパッドが付いているのも便利です。
音質はひと言で言って、ハイファイかつソリッドです。そのうえダイナミックレンジがすごく広くて、アタック感がわかりやすいですし、特にドラムとかのリズム系がすごくよく見えました。リボンツイーターの特性なのかハイの伸びが自然です。スピード感やレスポンスといった性能もチェックしてみましたが、モニター用としてまったく申し分ないですね。
特性はフラットなのに中域の密度がすごく濃いので、ボーカルがすごく気持ち良く聴こえますし、今回試した中では各パートの分離感も際立っていました。
それと、本機はパッシブラジエーターを搭載しているので、天然のサブウーファー効果が得られて、無理のない低域〜超低域が再生できるのもポイントです。
それから、音量やEQとかの設定や調整を、フロントに付いているツマミでできるのがいいですね。いちいちスピーカーの後ろをのぞき込まずに済みますし。これなら自分がスイートスポットにいる状態で音を調整できますからね。
広範囲なジャンルの制作に対応できる、オールマイティなモニターです。
スペック
●ウーファー:3インチ
●ツイーター:μA.M.T.
●出力:30W(HF)+30W(LF)
●周波数特性:62Hz〜71kHz
●クロスオーバー周波数:4.8kHz
●最大音圧レベル:94dB(@1m)
●外形寸法:116(W)×190(H)×134(D)mm
●重量:4.19kg/3.75kg
試奏者プロフィール
篠崎恭一 (シノザキ キョウイチ)
SLOTH MUSIC所属のレコーディング&PAエンジニア。DAWの豊富な知識を活かし、GRANRODEO、IDOL M@STER、長渕 剛などのライブでマニピュレーターとしても活躍。なお、専門学校で講師を務めており、後進の指導にも力を入れている。 http://www.sloth-music.com/
今回の試聴方法
篠崎氏が愛用しているMOTU 828mkⅡ
今回の試奏は、私のプライベートスタジオで行ないました。
使用したDAWソフトはアビッドのPro Toolsで、オーディオインターフェイスはMOTUの828mk3です。マイクの試奏では、デモ機を828mk3のマイクプリに接続して、自分のボーカルとアコギの演奏をPro Toolsにプラグインをかけない素の状態で個別のトラックに録音し、それぞれをソロの状態で再生してチェックを行なっています。モニター環境は、スピーカーがヤマハのMSP7で、ヘッドホンはソニーMDR-CD900STとヤマハHPH-MT8を使用しました。
一方のモニタースピーカーの試聴は、私がいつもリファレンスで聴いているドナルド・フェイゲンの『ザ・ナイトフライ』とビョークの『メデラ』、さらに私が制作に携わっていて、音質の傾向がよくわかっているバンドのリハーサルを録ったファイルという、3つの音源を用意しました。パソコンのメディアプレーヤーで再生して、828mk3経由で各デモ機を鳴らしてチェックをしています。
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