DSP内蔵オーディオインターフェイス/リアクティブ・ロードボックス
DTM環境をプログレードにする革新的製品
「Apollo」と「OX」が続々アップデート
DTM環境をプログレードにする革新的製品 「Apollo」と「OX」が続々アップデート
2020/02/15
ハイクオリティなホームレコーディングを実現する革新的な製品を次々とリリースしているユニバーサル・オーディオ。国際放送機器展INTER BEEのために来日していた、同社の永井 "ICHI" 雄一郎氏に、最新の製品ラインナップについて話を聞きました。
取材:桜井康史
ユニバーサル・オーディオの永井"ICHI"雄一郎氏
超高音質なコンバーターを搭載したApollo xシリーズが勢揃い
DSP内蔵のオーディオインターフェイスApollo Twin MkⅡは、音質が良く、レコーディングからミックスまでフルに使えることで高い人気を誇りました。グラミー賞を獲得しているアーティストも、Apollo Twin MkⅡをメインマシンとして使っています。
ですが、イン/アウトの数が少ないので、ちょっと窮屈なところもありました。自分1人で作業をする時は良くても、誰かミュージシャンを呼んで作業をする時は、もう少しチャンネル数が欲しくなりますよね。そこで我々は、Apollo Twin MkⅡのモバイル感をキープしながらチャンネル数を増やした、新製品の「Apollo x4」を作りました。
Apollo x4は、Apolloのラックシリーズと同等の性能を持ちながら、モバイル用オーディオインターフェイスとして使うことができます。12イン/18アウトで、Unison対応のマイクプリが4基、DI入力が2基、ヘッドホンアウトが2基備わっています。2つのヘッドホンアウトはそれぞれミックスバランスを変えられるので、使い勝手が抜群です。Apollo Twin MkⅡの倍のことができます。
【Arrow(奥)】コンパクトな筐体にUnison(※)対応プリアンプを2系統、ヘッドホンアウトとモニターアウトをそれぞれ1系統ずつ搭載した、Thunderbolt 3対応のオーディオインターフェイス。パソコンからのバス電源で動作する。また、「Realtime Analog Classics Plug-in」が付属する。オープンプライス(¥58,000)
【Apollo Twin X(中央)】Unison対応マイクプリを2基搭載した、24ビット/192kHz対応の10イン/6アウトモデル。レコーディングやミキシング、マスタリングですぐに使える14種類のUADプラグインをバンドルした「Realtime Analog Classics」が付属する。オープンプライス(DUO=¥97,000、QUAD=¥150,000)
【Apollo x4(手前)】4基のUnison対応マイクプリを搭載した、24ビット/192kHz対応の12イン/18アウトモデル。レコーディングやミキシング、マスタリングにすぐに使える17種類のUADプラグインをバンドルした「Realtime Analog Classics Plus」が付属する。オープンプライス(¥195,000)
また、Apollo Twin MkⅡも音質がアップデートされて、「Apollo Twin X」へと進化しました。名前に「x」が付くモデルはどれもコンバーターのクオリティが非常に高いのが特徴です。2018年に発表したApollo x16は133dBという、世界一のダイナミックレンジを誇ります。Apollo x4とApollo Twin Xもそれと同じ技術で作られていて、共に127dBのダイナミックレンジを有しています。どちらも接続方式はThunderbolt 3ですが、Thunderbolt 2を搭載したパソコンとも接続できます。
用途を簡単に分けると、Apollo Twin Xはソロアーティストのホームスタジオ向き、Apollo x4は複数のミュージシャンでのコラボ向き、ラックタイプのxシリーズはサラウンドや、より多数のUADプラグインを使う場面に適しており、コンバーターのクオリティもより優秀です。
使用できるUADプラグインの数は11月のリリースでついに200タイトルを超えました。14日間使えるデモを利用して体験してみてほしいですね。ぜひ好みのものを見つけてください。
リアクティブ・ロードボックスOXにメタル向きのキャビネットが追加
次にお話しするのはリアクティブ・ロードボックスの「OX」についてです。OXを発売してから1年以上の月日が経ちましたが、ついにリクエストが最も多かったメタル/ハードロック系のキャビネットをリリースすることができました。
最新のファームウェアバージョン1.1では、新しいキャビネットモデルを5つ用意しています。そのうちの2つがセレッションVintage 30を積んでいて、ひとつはカリフォルニア版のいわゆるメサブギー・タイプ、もうひとつはブリティッシュ版のいわゆるマーシャルタイプです。いずれもIRではなく、ダイナミックスピーカー・モデリングにより、非常に迫力のあるサウンドを再現できます。ハイボリュームで弾き続けていると、スピーカーの音が段々崩れていくところまで、非常にリアルです。
マーシャルタイプのVintage30はスティーヴ・ヴァイやメタリカのようなサウンド向きで、メサブギー・タイプはドリームシアターやアリス・イン・チェインズのようなヘヴィなサウンドに向いています。他には、サーフロックやカントリーで使われた、クリーン系のキャビネットも追加しました。
それと、「ライブでOXを使いたい」という声もあったので、ライブ用のフットスイッチ・コントロール機能に対応しました。スイッチは3つまで対応していて、EQ、コンプ、ディレイかリバーブのオン/オフができます。例えば、リードを弾く時にコンプでブーストしたり、ディレイやリバーブをオン/オフしたり、カスタマイズしてセーブすることも可能です。
OXを発売してから時間が経ったので、アーティストに依頼して、リグを組み直してもらいました。新しい5つのキャビも利用した、クリエイティブなリグがたくさん追加されています。OXがあれば、1台のアンプでも、本当にいろんな音を作り出せるんですよ。
ユニバーサル・オーディオは本年も音楽制作をよりクリエイティブに、かつラクに素早く、高いクオリティでできる製品を発売していくのでご期待ください!
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