プロクラスのいい音で宅録をしたい人、必見!
【高性能オーディオインターフェイス徹底レビュー】アンテロープ・オーディオZen Tour
【高性能オーディオインターフェイス徹底レビュー】アンテロープ・オーディオZen Tour
2017/10/16
高性能なアンプシミュレーターが付属するギタリストやバンドマンにピッタリな多機能モデル
アンテロープ・オーディオ
Zen Tour
¥199,000
問:アンテロープ・オーディオ
http://jp.antelopeaudio.com/
取材:布施雄一郎 写真:小貝和夫
このモデルはディスプレイがタッチスクリーンになっていて、操作しやすいですね。本体だけでも操作できますが、コントロールソフトも使いやすかったです。第一印象としては、手前にギターインプットがあって、付属のアンプシミュレーターが充実しているうえに、本機だけでリアンプもできる点などから、ギタリストを意識したモデルだと感じました。
実際のサウンドもまさにその通りで、ギターをライン接続したサウンドはおいしい帯域がうまく出ていますし、シミュレーターのかかり具合も非常にいいので音作りがしやすかったです。比較するために他のアンプシミュレーターでも音作りをしてみましたが、本体内蔵のDSPを使って付属のシミュレーターで音作りをした方がレイテンシーがなくて、ハードのシミュレーターを使っているかのようなダイレクト感がありました。他にマイクで歌やアコギ、ドラムとかを録る時に使えるEQやコンプといったプラグインが入っているのも魅力的ですね。
マイクプリの質感は、クロックで有名なメーカーだけあって音がとてもクリアで、高域の伸びやステレオ感が正確に表現できています。サイズがコンパクトなので、ノートパソコンと一緒に持ち歩けば、どこでも高音質でレコーディングができると思います。冒頭でも言いましたが、ギターやベースの音作りがこれ1台で完結できるので、やはりギタリストやバンドマンにオススメしたいです。
大型の液晶ディスプレイはタッチパネルが採用されており、画面を見ながら直感的に操作ができる。指のタッチに対するレスポンスも非常に良好だ
大きなダイヤルの右側にはトークバックスイッチが付いており、これを押すだけで、本機に接続されたヘッドホンを装着した相手に指示を伝えることができる
高品位で使いやすいアンプシミュレーター「VINTAGE GUITAR FX」が付属
コンプやEQなど、レコーディングでは必須のエフェクトも付属している
【製品概要】
「Zen Tour」は、USB接続とThunderbolt接続の両方に対応した、8イン/8アウトのモデルだ。高感度のタッチスクリーンで本体をコントロールでき、専用のソフトウェアやモバイルアプリから遠隔操作も行なえる。また、「VINTAGE GUITAR FX」という、ギター用の高品質なアンプシミュレーターを装備しているのも見逃せないポイントだ。
【スペック】
●接続:USB 2.0、Thunderbolt ●最大録音・再生チャンネル数:録音8、再生8 ●音質:最高24ビット/192kHz ●入出力端子:インプット×8(XLR/TRSコンボ×4、標準フォーン×4)、アウトプット×8(DB25)、ステレオアウト×2、ヘッドホン×2、リアンプアウト×2、S/P DIFイン/アウト、USB、Thunderbolt ●電源:付属アダプター(18V) ●外形寸法:255(W)×59(H)×166(D)mm ●重量:1.4kg
【対応OS】
Mac:OS X 10.9以降
Windows: XP/Vista/7/8/1
試奏方法
今回は歌とギブソンのアコギJ-45(②)を、アースワークスSR-20(③)というコンデンサーマイクで録音して、エレキはミュージックマンAXIS(①)を各モデルのHi-Z端子に直接接続して、プリソーナスStudio One 3.5に録音してチェックしました。
歌とギター以外に、自分でミックスした音源、さらにいつもリファレンス音源として使っているルーマーの「デンジャラス」とミューズの「アップライジング」という2曲をRCF MYTHO 6(④)というモニタースピーカーで再生して音質をチェックしました。それと、各モデルのヘッドホン端子にヤマハHPH-MT220(⑤)をつないでモニター音の試聴もしています。
特に注目したのは、ローエンドの重心の低さ、ハイエンドのリバーブの広がり感、そして歌のミッドの張り出し感の3点です。さらに、定位感や位相の正確さも確認しました。
試奏者プロフィール
エンジニアの堀 豊氏
堀 豊 (ホリ ユタカ):レコーディングエンジニア、コンポーザー、アレンジャー、サウンドクリエイターとして、作・編曲からレコーディング、ミックス、マスタリング、そして本誌での製品レビューまで、幅広く手掛けるマルチクリエイター。これまでに数多くのプロアーティストの作品の制作に参加している。
【その他に試奏したモデル】
・アートリアAudioFuse
・グレースデザインm108
・リンクスAurora(n)24-TB
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