リアルな音で録れるシミュレーター&DIに注目
ギター用ライン録音機材4選【レビュー】
ギター用ライン録音機材4選【レビュー】
2018/11/09
Two notes Torpedo C.A.B.
世界中のプロが支持しているキャビネットシミュレーターのデスクトップモデル
「Torpedo C.A.B.」は、ギターアンプなどに接続して、手軽にキャビネットのサウンドをリアルに再現できる、ペダルタイプのスピーカーシミュレーターだ。本体には32種類のキャビネットモデルと8種類のマイクモデルに加えて、8種類のパワーアンプのモデリングも搭載。なお、無料の専用エディターソフト「Torpedo Remote」を使えば、USB経由で新しいキャビネットを追加することができる。
プロギタリストから圧倒的な支持を得ている、トゥーノーツのキャビネットシミュレーター・シリーズ。その中でも最も小型な、デスクトップに置いて使えるモデルが、このTorpedo C.A.B.です。
今回は、筆者がいつも使っているプリアンプのアウトプットから、本機のインプットに接続してギターを録音してみました。本機は有名アンプブランドの多種多様なキャビネットはもちろん、マイクの種類も選ぶことができ、マイクの距離や位置も調整することが可能です(キャビネットの裏側にマイクをセットすることも可能)。キャビネットシミュレートに特化した製品だけあって、非常に細かくセッティングを追い込んでいくことができるので、すぐに自分がイメージする通りのサウンドが作れました。
操作は、EDITボタンを押してEDITモードに入り、ディスプレイを見ながらPARAMETERツマミでマイクやキャビなどのカテゴリーを選択。あとはVALUEツマミで値を変化させるだけと非常にシンプルだ
実際に使用してみて特にいいと思ったのが、パワーアンプのサウンドを変えることができる点です。例えば、メサブギーやフェンダー系のアンプに多く使われている6L6や、マーシャルでよく使われているEL34など、各種パワーチューブを選択することができます。回路もクラスAとクラスABを選べるようになっていて、ラインレコーディングの音にチューブ・パワーアンプならではのドライブ感を加えることができました。
その効果は絶大で、音の張りや音圧感が増すことにより、ギタートラックがグッとリアルになり、スタジオでマイクレコーディングした音を知っている筆者でも区別が付かない程です。
なお、ダウンロードによって供給される専用ソフト「Torpedo Remoto」を使用して、音作りをよりスピーディに行なうことができるのもポイントです。同ソフトを使用すると、サードパーティのIRファイルを読み込むことができるので、もはや鳴らすことができるキャビネットの数は無限大と言っても過言ではありません。キャビネットが鳴らせない環境でギターをリアルな音で録りたい人は、要チェックのモデルです。
ダウンロードによって供給される「Torpedo Remoto」(Mac/Windows対応)を使用することにより、パソコンでサウンドメイキングが可能になる。IRファイルを読み込む際などにも使用する
試奏:栗原 務(ギタリスト)
【SPEC】●音質:32ビット/96kHz ●搭載キャビネット:32種類(専用ソフトを使用すると100種類以上) ●搭載マイク:8種類 ●搭載パワーアンプ:8 種類 ●エフェクト:5 バンドEQ ●入出力端子:インプット(ギター/ライン切り替え)、アウトプット(アンプ/ライン切り替え)、ヘッドホン、MI DI イン、USB ●電源:12V DC 30mA(センターマイナス)●外形寸法:178(W)×127.8(D)×58.3(H)mm(突起物含む) ●重量:750g
オープンプライス(¥49,800前後)
問:日本エレクトロ・ハーモニックス㈱
TEL:03-3232-7601
製品ページ(公式サイト)
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